人事労務担当者が知っておきたい!メンタルヘルス強化意図した新人研修とは!

新人研修で相手に好印象を与えるお辞儀

ようやく新入社員研修が終わり、明日からいつものメンタルヘルス研修に戻ります。
今日は成田にきています。

 

私は毎年この時期は、新人研修を行っています。心理的な効果や背景をもとに社会人として必要な基礎を伝えていきます。

 

1、新人が自信をもつための研修とは

4月の研修といえば、人事労務関係の部署が最も力を入れているのが、新人研修ですね。
それだけに新しい戦力には組織としても期待値が高いということがわかります。

 

しかしかと言って新入社員、すぐに成果が出せるわけではありません。

 

では何をもって彼らが評価を受けるのか?と言えば、それは「仕事に対する姿勢」だと考えます。その他「意欲的に取り組んでいる」「ビジネスマンとしての適切な言葉遣いを心がけている」「新しい風を吹き込む存在感」などでしょう。

 

そして何よりも「感じがいい!」「一生懸命やってくれている」ことが伝わることではないでしょうか。

 

しかしながら、学生から社会人への意識の切り替えがうまくいっていないと、大きな声での挨拶やキビキビとした態度をとることを恥ずかしいと感る人がいます。

 

こういうことにひっかかっている人特徴は「自分なりには精一杯やっているのに、相手は認めてくれない」と感じ、成長を妨げていることも。

 

新人研修はただただ「ビジネスマナー」「報連相」「コミュニケーション力向上」等の研修をやればいいわけではありません。技術を伝えても新入社員がこれらを身につける意味を見出さなければ、表面的なスキル研修に終わってしまうことになります。

 

2、新人研修のゴールはどこにあるのか?

 

敬語が適切につかえること、報連相できること、お辞儀ができること、電話応対ができること・・・もちろん、これらができることは目に見えるゴールです。しかしながら、現場で見ている限り「社会人の基本がしっかりできている」人は限られています。転職組も入ってきていますが、残念ながら満足と言える人は一握りです。

 

だとしたら、応対基礎ができるようになることがゴールでは、ほとんどの人は達成できません。「研修を受けたのに出来てないってどうよ!」と思われるかもしれませんが、正直、満足のいくレベルまでには達していません。これはいろんな業種、業界の研修をしてみて感じたことです。

 

講師としてどうなの?とお叱りを受けそうですが、私はそれでいいと思っています。新人は研修を受ける前は心のどこかで「ビジネスマナーくらい知っている」「報連相くらいできる」「電話応対なんて、取り次ぐだけでしょう」と思っています。そこを「いえいえ、まだ求められるレベルには達してないですよ」ということに気づいていただく場であるということです。

 

そのため私が研修で意識していることは、自らの課題に気づき、その課題に対して、どうすればクリアできるかを探り、練習し、できるようになること。

この一連のことを体験させることを意識しています。これが自分の力でできる人は、仕事でも同様のことができます。なぜ上手くいかないのかという課題を見出し、取り組み、訓練し、できるようになる。できるようになった先には手応えや達成感があり、自信につながるのだということです。

 

この流れを体得しない人は、いつまでたっても自信を得ることができず、何のために仕事をしているのか?何のために今の職場にいるのか?を見出せずに、メンタルヘルス不調になることが可能性としてあるのです。

 

そういう意味では、社会人になるタイミングでその基礎的なことを体得させることです。頭で理解するだけでは足りません。『やってみせ、言って聞かせて、させてみせ、ほめてやらねば、人は動かじ』これは山本五十六さんの言葉です。言い得てますね。

 

最初はできなくてもいいのです。しかしながら、研修を通して何か一つでも「出来なかったことが、真剣に取り組めば、自分もできるかも!」というものを得てほしい。そのことが自信となり、メンタルヘルス強化につながると考えます。

 

3、仕事の基本を身につけることが、結果メンタルヘルス強化につながります

 

つまりは、仕事の基本を身につけていれば、自信をもって、上司や先輩、お客様とのかかわりをもつことができ、成果につながりやすい素地をつくってくれます。社会人としての基盤がうまくつくれると、仕事も面白くなりますから、結果的にストレスは減り、メンタルヘルス強化につながりますね。

 

ここ数年の新人の傾向として感じることは、従順で、大人しいというところでしょうか。以前はクラスに一人や二人、やんちゃなタイプの人がいたものですが、そういう人が少ないように感じます。とても器用でそつなくこなせる人も多いですね。そのためか他の人と違う意見を述べたり、異を唱えることはほとんど見られません。周りと足並みを揃えるということも一つの傾向として捉えられるでしょう。

 

4、まとめ

 

新人研修でメンタルヘルス(セルフケア)研修やストレスマネジメントを取り入れているところもありますが、多くありません。大事なことは新人研修をとおして、自らのできないことを見つけ(課題の明確化)、改善に対して努力し続けることで成果が出せることを、掴んでいただけるような研修が望ましいと考えます。

 

新人研修は新人がはじめて”社会人とはどうあるべきなのか””仕事の成果とはどこにあるのか”、に触れる機会です。その機会を通して社会人として働き続けることに、自らの成長を感じられ、夢を抱ける場所であることを知っていただきたいものですね。

 

ブルーコンシャス 森川 祐子

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