テレワークのメリットとデメリット<メンタル編>

先日、横浜商工会議所にて

管理者向けハラスメント防止研修を実施してまいりました。

 

6月よりパワハラ防止法義務化のこともあり
事業規模問わず、相談体制を整えることや
ハラスメント対策の周知等を進めている会社が多いようです。

 

お取引のある会社社長さまとお話をした時、

「テレワークが始まって、うちは数ヶ月ずっと
継続しているよ。自粛期間が終わった後もみんなテレワークでいいと言うんだ。」

私「ほ〜。よかったことはありますか?」

「職場で人間関係で揉めていた人がいて、テレワークになったおかげで、その問題がなくなったんだよ。いっそのことこのオフィスも縮小しようかと考えている」

 

テレワークあるあるです。

 

大手企業ほど、テレワークが順調な会社は、ずっと出社せずという職場少なくないでしょう。

 

さてここでテレワークメリット・デメリットについて見ていきましょう。

 

1、テレワークのメリットとデメリット

*運営サイドから見れば

・こんな広いオフィスはもう不要。なのでオフィス縮小したら家賃が浮く。空調、照明といたった光熱費も削減。

・通勤定期代もかからない。

・社員のライフステージの変化にも対応しやすい!

 

 

たしかに!どこでも仕事できるようになったら「子どもが熱出した!」問題はいろんな意味でクリアできそうです。

*従業員サイドからみれば

・いよいよライフワークバランス実現か!

・「ちょっといいですか?」と声かけられて中断されなくなった。業務効率がいい!!

・時間管理、業務管理がより自分次第でコントロールできるように。

仕事ができる人にはいいかもしれませんね。

 

 

他にもいいところいっぱいあります!

 

 

たしかに、テレワーク慣れたら、あの満員電車に乗って通勤生活には戻れないですね・・・

 

さてさて一方で

*テレワークの弊害(デメリット)はというと、これもよく言われますが

・ついつい長時間働いてしまう。

・会社(管理者)としても、従業員の勤務時間を把握するのが難しい。

・仕事とプライベートの線引きが難しい。

 

そして何よりも「コミュニケーションに問題あり」

この問題は奥深いと思っています。コミュニケーションの以前にそもそもの人間関係から見ていく必要はありますが

 

 

単純に、人と話す頻度・ボリュームが激減。

それをカバーする意味で、オンラインを使った雑談タイムを設けている会社もあるようです。

それはそれで、新たな試みとして素敵ですね。

 

2、テレワークの致命的なデメリット<メンタル編>

コミュニケーションの絶対量が減ることが、他の項目で並列でよいのか?

ということを最近感じています。

 

便利さとは、引き換えにできないようなもの。人と会うことでしか得られないものがあるのではないかと思うものです。

 

・目に見えるデメリット

ビジネスライクなデメリットだと

・言葉不足で説明が不十分になる

・表情や態度など、画面からだと十分に読み取れない

などが挙げられます。

これらも仕事の進捗を妨げるものなのですが、実はもう一つ理由があります。

 

・なかなか見えづらい深刻なデメリット

デメリットでも、こちらのほうが深刻ではないかと考えます。

 

それは・・・

「相手への関心が薄れる」
「相手のことがよくわからない」

ことです。

 

もちろん「そんなことない!」とおっしゃる人もいるでしょう。
しかし、長期にわたってオンラインのみの交流が続けば、仕方ないことではないかと。

 

なぜなら、私たちは対面して(会って)話をする時、言葉意外の情報を得ています。

 

表情や態度、のみならず、相手が発している匂いだったり、画面上ではわからないような表情の変化、相手の視線の先にあるもの、視線の配り方、言葉を発するまでの間や、会話の間、意図的なのか、感情によるものなのか・・・

 

挙げればキリがありませんが、多くの情報を得ていて、言葉一つ発する時に判断しているのです。

 

オンライン上の会話では、今述べたことに、かなり制限があります。

それでも何とか相手の情報を少しでも得ようといつも以上に集中するためか、テレワークは疲れてしまうのではないでしょうか。

 

おまけ:見えないデメリット

 

コミュニケーションが不足することで、”気”とか”エネルギー”という視点での交流が減るのではないかと。

スピリチュアルな印象がありますが、そういう話ではありません。

 

シンプルに「会うと元気もらえるよね」というもの。

実感していることではないでしょうか。

 

好きな人や仲間と会えば「元気」がもらえたり、「意気込み」「やる気」「活気」などポジティブなものを受け取ります。

 

相手が苦手な人とだと

「弱気」「無気力」「陰気」「邪気」など、嫌な気持ちになったりして。

 

受け取るだけでなく、コミュニケーションを通して必ず自分も相手に与えているものがあります。そういう「気」を送り合うことで、循環させることで、心が新陳代謝しているように感じるのです。

 

おまけでした。

 

まとめ

 

コロナ禍において、一時的な自粛生活は、自分自身を深く省みるにはとても良い機会だと思います。しかし長期的にわたって、他人と交流のない状況は、決して人のメンタルに良い影響をあたえないのではないかと。

 

コミュニケーションが不足することで、組織におけるメンタル問題も増えてきています。

 

そういう意味からも、テレワークはとても便利ですが、一方でデメリットもあることを知って、従業員の皆さまの働き方について検討していただきたいと思います。

 

心理カウンセラー 森川 祐子

 

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