部下がうつになった時、上司がすべきこと!

高の自分を引き出す!
ンタルトレーナーの森川祐子です。

 

会社で”うつ”など、気になる社員がいない時には、
「メンタルヘルスなんて正直、うちの会社には関係ないかな」となりがちです。

 

けれどひとたび、”うつ”の社員が出た時に
何の準備もしていないと、「どうしたらいいかわからない」と
戸惑うばかりで、手がつけられず、自殺といった最悪のケースに及んでしまうことがあります。

 

最悪のケースを想定しながら、ぜひとも上司が知っておきたい
対処についてお伝えしたいと思います。

 

放置をせず、とにかく状況を把握する!!

 

最初の段階でつまずいてしまうのは、
どう対処してよいかわからず放置してしまうことです。
何も手を打たなかったとなると、まずいですよね。

 

メンタルヘルス問題に対して、何の準備がなされていないと
問題が発生しても現場から、報告が上がってこない
上がってきたとしても適切な指示が出せません。
もしくは上司(管理職者)自信が、何かおかしいな〜と気づいていても、ついつい放置してしまいます。
問題に対して「聞き取りをしていない」「聞き取りをしても手を打たなかった」となると
最悪の事態が起きた場合、裁判所に「漫然と放置」していたと厳しく指摘され
その放置の姿勢も賠償額に反映されることになるのです。

 

 

なぜ、上司というだけでそこまで責任を問われるのか?

 

という疑問を持つ管理職者もいるかもしれません。
なぜならば、会社には従業員の「安全配慮義務」があります。
つまり、あなたが経営者でなくとも、管理職者というだけで
安全配慮義務は使用者(会社/経営者)に代わって、業務上の指揮監督をするという立場上
この義務を負うことになります。

 

つまりは、メンタルヘルス不調者が出た時の管理職による初期対応
会社の対応として適切なものであったかどうかが
いざという時、裁判所に評価されるということなのです。

 

出典:http://e-doc.xii.jp/archives/4623

具体的な初期対応

 

では、管理職者が部下の相談にのる時の、5原則をご紹介します。
状況を聞き出すヒアリングですが、管理職者側の見え方以上に当事者にとっては、先々の不安が大きく重大な問題として捉えられていると考えます。

 

ですので管理職者側の不用意な対応があれば、後々禍根を残すような問題ともなりかねませんので、留意点についてまとめました。

 

原則1 ヒアリングは傾聴に徹する

いろいろと話を聞き出す過程では、アドバイスをしたり、口をはさみたくなるものです。
特にうつ等メンタルヘルス不調の原因が、私的(プライベート)な場合もあるわけですが
それでも、このような社員を雇用する以上、企業の安全配慮義務がなくなるわけではありません。

 

「若い人たちには言いたいことは山ほどある!」と思っている管理者も多いことでしょう。しかしここでは「しっかりと聞いて受け止める」「心の声を聴く」つもりで受容的に耳を傾けてあげてください。このような面談でしこりを残すと、後々「上司からいじめにあった」ともなりかねないからです。

面談を行った際は、どのような会話がなされたかを記録しておくとよいでしょう。

 

原則2 情報を与えると同時に情報を収集する

 

ご本人の話を十分聞いたら、会社の産業医のことや
もし会社指定の専門医などが入れば情報を伝えて差し上げてください。
同時に、
①今まで自ら心療内科や精神科で診療を受けたことはあったか
②診療を受けた場合には、処方箋は出ていたか
③病名を言われたか(口頭か、診断書の書面が出ていたか)を
聞いておけるといいですね。

 

 

ただし①〜③のようなことをいきなり聞いてしまうと
尋問を受けるような印象を与えてしまいます。まずは相手の気持ちに寄り添い、気遣う言葉がけを伝えてから
丁寧に聞いていくといいですね。

 

面談の最初のやりとりで、信頼関係があるかどうかが、その後のやりとりにおいても重要です。
それでも、病気のことなどはご本人も話したがらないかもしれませんから、そこは焦らず行いましょう。
また相手の態度によっては不愉快な思いをすることもあるかもしれませんが、それも「今は調子が悪いから仕方ないな」と受け止めるといいでしょう。

 

回答がなされなかった際には、その事実も記録しておいてください。

 

原則3 仕事量や勤務条件変更の話をこちらから安易にしない

 

業務遂行に伴う疲労や心理的負担が軽くなるような対処をしたかどうかが見られます。
業務量を減らす、出勤日数や時間を短縮する、配置転換するなどです。

 

ただしこの時に、よかれと思って「しばらく休んだらどうだ」等
気遣って投げかけた言葉も場合によっては「自分は職場で必要とされていない」と
否定的な受け取り方をされてしまうことがあります。

 

まずは相手の希望を聞いてみるといいでしょう。
ただし、あくまで希望を聞き出すだけであって、できるかどうかの即答をしてはいけません。

 
短時間勤務も社内規定に明記されていない場合もありますから
一旦預かりとし、社内規定の確認とともに産業医と連携して検討することが望ましいです。

 

同時に、適宜診断書の提出を求めるなど、通院状況をよく確認することも大切です。
またそれらの健康情報は、個人情報の中でも慎重な取り扱いを要するものですから
十分注意が必要です。

 

原則4 労災・健康保険を使えるか?と聞かれたら回答は即答しない

 

メンタルヘルス不調により、すでに何日間か連続して休んでいたり、かかりつけ医にすでにかかっていたりすると労災や健康保険を使えるかと尋ねられることがあります。

 

確かに発症が業務上のものだと認められれば、労災保健も適用になりますが、「業務上であるか」を判断するのは会社ではなく、労働基準監督署が行います。よって即答できるものではありません。

 

その場合、後日人事部門担当者にも同席をしてもらい次の点を説明します
①労災請求を希望するなら、会社として協力する
②労災を認めるか否かは、会社ではなく労働基準監督署の権限である
③現実的な対応としては、労災保険の休業補償給付と健康保険の傷病手当金を同時に請求し、
まずは傷病手当金を生活費に充てて、後日労災が認められた給付を受けられるなら傷病手当金を精算する

 

 

出典:http://akasaka-neps.com/insurance

 

労災の休業補償給付か健康保険の傷病手当金のいずれか一方ということですね。

 

原則5 家族とは別窓口で対応する

 

もし当事者のご家族の方が相談に来た場合はどうすればよいでしょう?

メンタルヘルス不調に関して、やはり一番に気づかれるのは、ご家族だと思われます。
しかし会社と社員の家族とは雇用契約はなく、直属の管理職者が対応するのもどうかと疑問を持たれるでしょう。

 

この場合には「家族から労働者に関する相談があった際には、事業場内産業保健スタッフが窓口となって対応することが望ましい」となっています。つまり産業医や衛生管理者が対応するという意味です。

 

ただ、そのためには部下の家族からの相談に対応できるよう、勤務状況等について情報を共有しておく必要があります。

 

まとめ

メンタルヘルス問題は、日頃からどれだけ準備をしているかということが重要です。
また日頃の職場内の人間関係がものを言います。

備えがあることで、落ち着いて対応することができ、またメンタルヘルス不調を起こしたご本人にとっても
会社への信頼感や将来の安心につながるものです。そのようなやりとりは周囲も注目しているものです。

 

一度に全てを整えることは大変でも、できることから一つずつ行っておくことが大切ですね。

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