夏という季節がメンタルヘルス不調になりやすい理由とケアの仕方

高の組織力を引き出す!
ンタルトレーナーの森川 祐子です。

 

関東もようやく梅雨明け?しましたね。7月に入ってから、関東圏では連日30度以上の真夏日。地域によっては35度を超えるところも。朝の天気予報を見るだけで、今日も暑そうだな〜とうんざりする人も少なくないはず。

 

さて、この夏という季節、メンタルヘルス的にはどうなのでしょうか?

 

実はこれまでに、

春という季節がメンタルヘルス不調になりやすい理由”という記事や

梅雨という季節がメンタルヘルス不調になりやすい理由”という記事を書いてきましたが、実はそれぞれ理由が違います。そして、夏のメンタルヘルス不調の要因も異なります。

 

理由が違うということは、気をつけるポイントも違うということですから、ご自身の生活習慣に置き換えて、考えてみてくださいね。

 

1、気温差が自律神経を疲れさせる

外に出ると気温は35度以上。体温と変わらない暑さです。しかしずっと屋外にいるわけではありません。電車やパスに乗れば、冷房が効いていて「あ〜生き返る〜」と思いきや、目的地に到着すると暑いところに出ていかねばなりません。

 

徒歩で移動して、次はオフィスや屋内に入る、入った時は「涼しくて気持ちいい〜」ですが、何時間もその場にいると、冷えてきて寒いとさえ感じるほどです。長時間オフィスにいる人は、長袖が手放せませんね。

 

一日のなかで、暑い、涼しい、寒い、を繰り返しているわけですから、体温調整を担っている自律神経は大忙しです。

 

ではここで自律神経について補足しておきましょう。

1-1自律神経とは

自律神経の働きとは、身体の様々な調整機能を担っています。

 

呼吸や脈拍、体温調節、胃腸の働き(内蔵、血液全般)、睡眠、食欲、ホルモン分泌まで、その時々の環境に応じて、意識しなくても勝手に調整してくれています。

 

つまりこの季節は、体温調節のみならず一日の環境の変化が大きく、暑さによって体力が奪われるために、自律神経にとって過酷な状況と言わざるを得ません。

 

1-2、自律神経のはたらきは交感神経、副交感神経のバランスが重要

自律神経は交感神経副交感神経の二つから成り立っています。

 

交感神経は日中目覚めて活動している時間に優位にはたらき、副交感神経は夜の身体を休める時間帯に優位にはたらきます。以下のようなリズムで働いてくれています。

 

交感神経と副交感神経のバランス

 

 

しかし、自律神経が疲弊してくると、このリズムが乱れます。そのため交感神経が優位な現代人は、夜になっても副交感神経が優位にならず、質の高い睡眠がとれずに苦労している人が多いのです。

 

交感神経、副交感神経それぞれが優位な時というのは、身体の状態が違っています。

 

例えば、交感神経が優位な時は活動的になれるのに対して、副交換神経が優位な時というのは、心身ともにリラックス、のんびりできているのが特徴です。

 

自律神経 交感神経と副交感神経の働きについて

 

ところが、自律神経が疲弊して、それを放置してしまうことで、メンタルヘルス不調を引き起こすことがあります。

 

それこそが、”うつ”であったり、”自律神経失調症”なのです。

 

ではここで自律神経失調症についてご説明します。うつについては以前記事にしたこちらを参考にしてください。”意外に知られていない”うつ”について”

 

1-3、自律神経失調症とは

自律神経失調症とは、交感神経と副交感神経のバランスが乱れることで起きます。

 

具体的な症状は

頭が重い・不眠症・めまい・耳鳴り・難聴・のどの違和感・食欲不振・胃炎・膨満感・大腸炎・便秘・下痢・ひん尿・膀胱炎・動悸・息苦しい(息切れ)・疲労感が取れない・ふるえやけいれん・しびれ・手足に力が入らない、女性では生理痛や生理不順、不妊症などもあり、男性では性欲減退やED・・・

 

非常に多岐にわたっていて、この症状が出たら自律神経失調症!とは断定できないため、診断を下すのも、原因を突き止めるのも難しいと言われます。

 

心身の不調を訴えて、身体的にも原因が特定されない時に「自律神経失調症ですね。しばらく様子をみましょう」と言われることもしばしば。

 

たしかに、医師との短い診療時間内で原因を特定することは難しいでしょうが、必ず原因はありますから(一つとは限りません)じっくり時間をかけて見つけていく必要があります。

 

参考までに 自律神経失調症:厚生労働省「e-ヘルスネット」

 

2、メンタルヘルスと暑さによる睡眠不足

 

さて、メンタルヘルスと睡眠に深いかかわりがあることは、これまでにもお伝えしてきました。
あらためて、質の良い睡眠の必要性と対処法について解説します。

 

2−1、メンタルヘルスにとって、睡眠はなぜ必要なのか?

 

睡眠がなぜ必要か?という考えには、さまざまな考え方がありますが、一説によると私たちが眠っている間に脳内の老廃物を除去するシステムがはたらいています。これは覚醒時の10倍のスピードで老廃物処理がなされています。

 

ところが睡眠不足になると、絶対的に睡眠時間が不足することから、除去しきれずに、老廃物が悪さをするというものです。それが精神疾患のみならず、認知症やパーキンソン病にも深くかかわっていると言われています。

 

単に眠い、日中の集中力が低下するといったパフォーマンスの問題だけではないのです。

 

2-2、どれくらいの睡眠時間が必要?

一般的には6〜7時間とも、7〜7.5時間とも言われていますが、必ず○時間と決まっているものではありません。目安は朝、目覚めた時に「ああ!よく寝た!」と思えるかどうか。それと日中、眠気がないかどうかがポイントです。

 

睡眠時間、理想と実際

 

 

「よく寝た〜」と感じられ、そして「日中も集中が持続できる」なら、平均より短くてもいいわけです。実際にはショートスリーパー(4時間程度の睡眠でOKな人)と言われる人もいるわけですが、しかし割合的にはそれほど多くありません。

 

またメンタルヘルス的に見るなら、入眠の時間はともかく起床時間をそろえることが望ましいです。休日などは長めに寝ていたいところでしょうが、お昼まで寝ていると、また夜の寝つきにもかかわりますから、気をつけるべきは睡眠のリズムを意識したいものです。

 

2-3、暑さと睡眠

 

今年は梅雨明けがわからないまま、気づいたら本格的な夏に突入していて、真夏日(地域によっては猛暑日)が続いていますね。そうすると、夜、お休みになる時のお部屋の温度はいかがでしょうか。

 

適温だと感じられる室温は人それぞれです。だからこそうまくエアコンを活用して、心地よいと感じる温度設定が重要です。暑くて眠れない、冷えすぎて身体がだるい。どちらも眠りを妨げてしまいますから、着るものなどでもうまく調整してみてください。特に冷える人は、湯船につかってしっかりと身体を温める習慣をもつとよいです。

 

その他にも質の高い睡眠にするために

・質の高い眠りのためにも、寝る2時間前にはスマホやPCを避ける

・部屋を暗くする

→寝付きの悪い人は、少し早めに間接照明に切り替えるなど光を遮る工夫を

→早朝から部屋が明るく人は、遮光カーテンなどを活用してみるといいですね。しかし、起床したら太陽光を浴びるのがベターです。

など、少し意識するだけで、眠りの質が変わります。

 

 

3、暑さとエネルギー不足

炎天下を移動する。
帰省など車で長時間移動をする。
レジャーで海や山に行って、長い時間屋外にいる。

 

想像するだけで、疲れてしまいそうです。

 

暑さで体内の水分は不足しがちになります。熱もうまく発散できない場合は熱中症というリスクも。
身体のなかでの調子が整わなくなると、食欲が落ちて、夜もうまく眠れなくなり、悪循環にはまってしまいます。

 

仕事はどうでしょう?

 

夏休みを予定している人は、ワクワク楽しみですね。
夏が得意な人というのは、夏ならではの開放感をセオリー通りに謳歌できる人でしょう。

 

しかし、夏が苦手、夏休みが苦手という人も、少なくないはずです。

 

例えば、帰省シーズン。実家に帰ることで、普段と違う人づき合いが生まれ、ここでも楽しめる人と、ストレスに思う人、別れてしまいます。移動が車であれ、電車であれ、飛行機であれ、混雑マックスのなかでの移動は、いくら夏休みが楽しみな人にとっても、クタクタになる要因の一つです。

 

加えて、職場で夏休みを順番に取るとなると、休んでいる人の分をカバーしなければならない状況も出てくるため、気づきにくいのですがエネルギーを消耗する原因があちらこちらにあるものです。

 

だからと言って、夏を楽しめないのはもったいないですから、大事なことは、備えをする。心構えをすることです

 

つまり、エネルギーを回復する術を準備しておくことをおすすめします。このエネルギーの消耗については、人によって様々ですから、自分がどのようなことに消耗するのかを把握しておくとよいですね。

 

4、夏のメンタルヘルス不調をケアするために出来ること

生活のリズムを整えることが大切だということは言うまでもありません!

その中でも、特に注意してケアしたいことをお伝えします。

 

4-1、身体を冷やしすぎない

冷たい飲み物をがぶ飲みする。ついでに甘い清涼飲料水をたくさん飲む。冷房のかけすぎで身体を冷やす。自らの意思でなくても、オフィスが冷えすぎてつらい方もいらっしゃいますよね。

 

身体が冷えると、血行不良に陥って、内臓のはたらきも低下します。消化能力も下がるのでついつい口当たりのよいものばかり口にしてしまうことになります。結果的に、栄養価が下がって、ますます夏バテが酷くなってしまうことも。

 

特に筋肉の少ない女性は、羽織ものを活用したり、入浴をして身体を温める週間をもつようにしましょう。

 

4-2、リラックスする時間をもち、睡眠時間の確保を!

夜、涼しくなってきてようやく活動的になれるという人もいるかもしれません。しかしそういうタイプの方は、注意が必要です。ついつい夜更かしをして、スマホを見たり、テレビを見たり、つい近所のコンビニに足を運んだりすると、ますますまぶしい蛍光灯のもとで、目が冴えてしまいます。

 

就寝時間(少し早めに)を決めて、準備をするとよいでしょう。

 

就寝、1〜2時間前から、間接照明に変えて見たり、スマホやPCを見るのをやめる。ぬるま湯につかって入浴する。常温や温かい飲み物を口にする。本を読む。などリラックスして、スムーズに入眠できる環境を整えてやるといいです。

 

冷房も28度くらいに設定をして冷やしすぎないのがポイントです。夜中でも寝苦しい夜もありますから、うまくエアコンを活用してみてくださいね。

 

4-3、心のエネルギーを高めるために

心地よいと思うこと、やってみたいと思うことを、この夏の予定に組み込んでみてください。ポイントは「余裕をもって、好きなことをすること」です。

 

時間がないというだけで、エネルギーの消費は大きくなります。「焦る」気持ちが起こると、楽しいことも楽しめなくなりますね。

 

特にやりたいことが思い浮かばない人は「何もやらない日をつくる」ことです。心が疲れてくると、積極的に行動しよう!という気持ちさえなくなってしまいます。それは悪いことではありません。心が休みたいというSOSを出している証拠です。

 

何もやらない!と決めたら、とことん何もしない。許されるなら、旅行などいつもと違う場所に行って、五感が心地よく感じられる場所「ぼぅ〜」とすること。

 

リラックスできる自然

 

とことんリラックスして、食欲がわいてきたら、美味しいものを食べる。なるべく体に優しい、自然のものをいただくことで、食物からもエネルギーをわけてもらうことができますよ。

 

 

5、まとめ

 

いかがでしたか?

夏は、他の季節とは違ったメンタルヘルス不調の要因があります。特に体力面での消耗が激しいですから、同時に心理的なものの負担も相当なはずです。

 

身体のこと=心のこと、つながっています。

 

身体は命の容れ物ですから、身体をケアし、心のこともじっくり観察し続けることで、満足のいくメンタルヘルスケアができるようになります。夏を楽しんでくださいね!

 

代表 森川 祐子

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